酸素ドープした分子ナノカーボンの昆虫内合成 理化学研究所 開拓研究所 伊丹健一郎先生・名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITBM)宇佐見享嗣先生

サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します

酸素ドープした分子ナノカーボンの昆虫内合成
In-insect synthesis of oxygen-doped molecular nanocarbons

SCIENCE 5 June 2025, Vol 388, Issue 6751

農業害虫として知られる「ガ」の一種であるハスモンヨトウの幼虫にベルト状分子ナノカーボンを食べさせると、安定な炭素-炭素結合の間に酸素原子が1つ挿入した新しい分子ナノカーボンが生成されることを発見しました。昆虫によって非天然の機能性物質の変換・合成が可能になることを見出した世界初の例です。

理化学研究所 開拓研究所
理化学研究所 環境資源科学研究センター
名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)
伊丹 健一郎

これまで有機合成化学と昆虫学は独立した分野として発展してきました。今回の研究では、昆虫そのものを反応容器に見立てた機能性分子創製と反応メカニズムを明らかにすることに成功しました。

名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITBM)
宇佐見 享嗣

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adp9384

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