ブログ

  • 【3月10日開催】Science Japan Meeting2025のサイトを公開しました!

    公開されたサイトは下記よりご覧いただけます。

    https://www.asca-co.com/sjm2025/


    産官学連携による日本の科学力強化

    Enhancing Science in Japan Through Industry-Academia Collaboration

    日時:2025年3月10日(月)12:00(開場)~20:00(Networking終了)

    場所:京都大学百周年時計台記念館(百周年記念ホール・国際交流ホール)
       京都府京都市左京区吉田本町
    主催:米国科学振興協会(AAAS)
    共催:京都大学
    後援:
    国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
    独立行政法人日本学術振興会(JSPS)
    一般社団法人産業競争力懇談会(COCN)
    国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
    京都府
    運営:Science Japan Office(株式会社アスカコーポレーション)

    スポンサーお申込みは下記より


    演者紹介

    (Speakers 登壇順、敬称略)

    Bill Moran, Publisher of the Science Family of Journals

    ビル・モラン(パブリッシャー)

    Scienceおよび姉妹誌のPublisherとしての責任に加え、Custom Publishing、大学や研究機関などのアウトリーチ、国際協力など新しいサービスの導入にも大きく貢献。中国支社(北京)を立ち上げ、中国科学アカデミーとのPartner Publishingを成功させるなど、海外とのコラボレーションにも精力的に活動している。


    Holden Thorp, Editor-in-Chief of the Science Family of Journals

    ホールデン・ソープ(編集長)

    カリフォルニア工科大学で化学の博士号を取得し、エール大学でポスドクを務める。ノースカロライナウェスリアンカレッジで名誉法学博士号を取得。30年間務めたノースカロライナ大学チャペルヒル校においては、43歳でchancellorに就任し、当時米国の大学の最年少指導者の1人として注目を集めた。その後ワシントン大学へ移り、provostとして務めた後、2019年8月よりScience編集長に就任。研究キャリアの中では、創薬のベンチャー企業設立に携わり、コンサルタントや取締役として複数企業の経営に関わるなど、ビジネスの経験も持つ。今回はこの幅広い経験を持つScience編集長の日本初の講演となる。


    Mitinori Saitou, Director, Insitute for the Advanced Study of Human Biology (WPI-ASHBi), Kyoto University

    京都大学 高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)拠点長

    斎藤 通紀 氏

    京都大学医学部卒業、同大学院医学研究科にて博士号取得、英国ウェルカムトラスト発生生物学・がん研究所、理化学研究所を経て、2009年より京都大学大学院医学研究科 教授、2018年より京都大学高等研究院 教授、同ヒト生物学高等研究拠点 拠点長。マウス・サルをモデルとして生殖細胞の発生機構を解明、その知見に基づき、マウス・サル・ヒト多能性幹細胞を起点に生殖細胞の発生過程を試験管内再構成する研究を確立、生殖生物学・医学に新しい可能性を提示、それら研究を発展させつつある。


    Tetsuya Mizumoto, Executive Director,The Japan Society for the Promotion of Science (JSPS)

    独立行政法人日本学術振興会 理事

    水本 哲弥 氏

    1979年東京工業大学工学部卒業、1984年同大大学院理工学研究科博士課程修了(工学博士)。1984年東京工業大学工学部助手、1987年同大工学部助教授,2004年同大大学院理工学研究科教授、2012年10月~2018年3月同大副学長(教育運営担当)兼務、2018年4月~2022年3月同大理事・副学長(教育担当)、2021年10月から現職の日本学術振興会理事を務めている。専門は電気電子工学で、特に光波回路の研究に従事。電子情報通信学会フェロー、IEEE Fellow、2009年IEEE Photonics Society Distinguished Lecturer、 平成23年度電子情報通信学会業績賞受賞。


    Nagahiro Minato, President, Kyoto University

    京都大学 総長

    湊 長博 氏

    1975年京都大学医学部卒業後、米国アルバート・アインシュタイン医科大学研究員、自治医科大学助教授などを経て、1992年に京都大学医学部教授に就任。2010年京都大学大学院医学研究科長・医学部長、2014年京都大学理事・副学長、2017年10月よりプロボストを務めた後、2020年10月に第27代京都大学総長に就任。免疫細胞生物学の多彩な基礎研究を展開、2018年度ノーベル生理学・医学賞受賞者本庶佑教授の共同研究者として新しいがん免疫療法の開発にも貢献。


    Susumu Kitagawa, ExecutiveVice-President, Kyoto University

    京都大学 理事・副学長

    北川 進 氏

    1951年生まれ。工学博士。専門は錯体化学。京都大学大学院工学研究科博士課程修了。近畿大学理工学部助手、講師、助教授、東京都立大学理学部教授などを経て、1998年より京都大学大学院工学研究科教授。2007年より京都大学物質-細胞統合システム拠点(アイセムス)教授、2013年より同拠点長(2023年まで)。2017年京都大学名誉教授。2017年より高等研究院特別教授(現在まで)、2024年より京都大学理事・副学長。


    パネルディスカッション モデレーター

    David H Kornhauser, Director of GlobalCommunications, Kyoto University

    David Hajime Kornhauser ( 今羽右左デイヴィッド甫 ) 氏

    米ハワイ州生まれ、父は米国人(大学教授)、母は日本人。母国語は英語。日本語、ドイツ語を得意とする。リード大学(物理学専攻)卒業。国際大学(国際関係学)で修士取得後、政策アナリスト、米 国務省外交官、日本テレビワシントン支局プロデューサー、京都大学 物質ー細胞統合システム拠点国際広報・企画担当、京大 学術研究支援室シニアURAなどを経て、2015年より京大 国際広報室室長。2021年からNHKワールドの『Science View』で解説者として出演。

    プログラム

    予告なく変更される場合があります

    13:00 –

    Opening :

    AAAS and Science Publishing – Latest Global Trends
    Bill Moran, Publisher of the Science Family of Journals


    13:20 –

    Keynote Speech:

    Science: Present and Future of Science
    Holden Thorp, Editor-in-Chief of the Science Family of Journals


    14:00 –

    Speech 1 :

    Ever-Present Challenges of the Research World
    Mitinori Saitou, Director,Insitute for the Advanced Study of Human Biology (WPI-ASHBi),
    Kyoto University
    京都大学 高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)拠点長 斎藤 通紀 氏


    14:30 –

    Speech 2 :

    Research Funding in a Changing Environment
    Executive Director, The Japan Society for the Promotion of Science (JSPS)
    独立行政法人日本学術振興会 理事 水本 哲弥 氏


    15:00 –

    Sponsored Session :

    Current status and challenges in research and development
    Coffee Break


    16:00 –

    Panel Discussion :

    What Can We Do to Enhance Science?
    Moderator: David H Kornhauser, Director of Global Communications, Kyoto University


    17:00 –

    Closing

    Nagahiro Minato, President, Kyoto University
    京都大学 総長 湊 長博 氏


    18:00 –

    Networking

    Message from Susumu Kitagawa, Executive Vice-President, Kyoto University
    京都大学 理事・副学長 北川 進 氏


    20:00

    終了

    詳細は下記より

    https://www.asca-co.com/sjm2025/

  • Science Update 27 September, 2024

    サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します

    Prefrontal synaptic regulation of homeostatic sleep pressure revealed through synaptic chemogenetics
    シナプス化学遺伝学が明らかにした前頭前野における恒常的睡眠圧のシナプス調節機構

    SCIENCE 27 September, 2024, Vol 385, Issue 6716

    生物は徹夜の次の日に長い、そして深い睡眠を取ることからもわかるように、睡眠は恒常的に制御されています。しかしこの恒常性に必要な、覚醒中に蓄積し、睡眠を誘導する生物学的な実体は明らかになっていませんでした。今回の研究では、数理モデルと新しい分子ツールの開発により、前頭前野の興奮性神経細胞のシナプス強度がその実態であることを報告しました。

    筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構
    史 蕭逸

    https://www.science.org/doi/10.1126/science.adl3043

  • 薬事日報翻訳特集に今年も参加しました

    薬事日報の9月27日号の「翻訳特集」にて、株式会社アスカコーポレーション(以下、弊社)の広告と記事が掲載されました。

    記事内では弊社の取り組みとして、カスタマイズ翻訳エンジンの構築や、AI翻訳プラットフォーム「AIKO SciLingual」の提供、生成AIアプリ「GenTA」についての紹介をさせていただいております。

    誌面に掲載された広告デザイン

    弊社記事はこちらより

    弊社の記事内容については、下記URLよりご確認いただけます。
    誌面ではMSD様の翻訳×AIの取り組みについての掲載もございますので、是非お確かめください。

    https://www.yakuji.co.jp/entry113288.html

    薬事日報翻訳特集連動記事はこちら

    https://note.asca-co.com/n/n2c92980ccde2

  • 医薬×翻訳×AI

    日本の創薬力の更なる向上のために株式会社アスカコーポレーション(以下、ASCA)は翻訳・ドキュメント制作の分野から貢献いたします!

    加速するグローバル化に合わせた納期短縮への取り組み

    AI活用で翻訳時間をほぼ半減

    製薬会社の医薬品開発に求められるスピードは年々加速しております。
    比例して、グローバル規模の医薬品開発における「翻訳」についてもかかる時間の短縮が強く求められています。
    ASCAでは、そうした製薬会社のニーズに応えるため、AI技術を積極的に活用しております。
    中外製薬株式会社様では、共同でカスタマイズAI翻訳エンジンを構築し、プロトコールの翻訳時間43%減の実現しました(薬事日報2023年9月27日号掲載、日経クロストレンド2024年03月01日掲載)。

    https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00105/00194/?i_cid=nbpnxr_parent

    また、別の外資系製薬会社様では、翻訳メモリ(TM)などを駆使したポストエディットにより納品までの期間を40%短縮したという事例もあります。(PHRAM STAGE 2022年6月号第22巻第3号通巻251号23~30頁)

    製薬会社社内の翻訳の精度・効率の向上にも寄与

    製薬会社・CRO・医療機器メーカーの社内で実施される翻訳の精度・効率の向上に対してサポートしております。
    ASCAが独自に構築した翻訳エンジン「SciLingual」を搭載した医学・医薬に特化したAI翻訳プラットフォームAIKO SciLingualの提供のほか、企業毎にカスタマイズ構築した翻訳エンジンを各企業の社内システムに接続して、活用いただいている事例もございます。

    特に、グローバル市場で活動する企業においては、カスタマイズ翻訳エンジンの需要が急速に高まっています。近年では、内資・外資を問わず、多くの製薬会社から翻訳エンジンのカスタマイズ構築に関するご要望をいただく機会が増加しています。

    独自AI翻訳エンジン構築(アダプテーション)
    AI学習と聞くと、多くのデータが必要と感じられる方も多いのではないでしょうか。現在は少量の学習データから効果的に学習するドメイン・アダプテーション*(domain adaptation)と呼ばれる技術が登場し、特化型エンジンの開発が容易になりました。
    この技術を用いた医学・医薬分野特化型のAI翻訳エンジンがSciLingualです。SciLingualは、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発したAI翻訳エンジンをもとに、臨床、非臨床を含む医薬品開発に関する文書や医学論文など、独自に収集したデータを学習データとして、自社でドメイン・アダプテーションした、医学・医薬に特化したオリジナルエンジンです。
    上述のSciLingualエンジンをベースにした、お客様のニーズに合わせた再学習も可能です。

    AIソリューション | 医薬翻訳のアスカコーポレーション (asca-co.com)

    翻訳を超えたAIの活用も推進

    また、ASCAでは翻訳の枠組みにとらわれず、メディカルライティングやその他業務におけるAI活用についても今後展開してまいります。

    汎用業務で活用できるAI活用としては、ChatGPTをAPI接続することによって使用できるアプリケーション「GenTA」をリリース予定です。このGenTAではBot機能を搭載しており、定型化された作業をプロンプト入力無しでChatGPTに実施させることが可能となります。

    メディカルライティングにおけるAI活用としては、AI時代における論文ライティングなどについての情報発信も行っております。雑誌「実験医学」においては弊社メディカルライティング部の橘尚子がAI時代の高速・高品質な論文執筆の方法というタイトルでタシケント工科大学副学長の西山聖久先生と共同で連載をさせていただいております。

    https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/articles/index.html?ci=137700

    今後、さらにAI活用を推し進め、より効率的に翻訳やメディカルライティングを行えるよう、検証・実装をすすめてまいります。

    コトバも、医療技術と考える

    ASCAは今年創立30年を迎えました。これまで30年間医学・医薬の分野に特化したサービス提供を行い、翻訳のみならずライティング、マーケティング支援など製薬業界のドキュメント関連ではほとんどのニーズに応えることができるようになりつつあります。製薬会社・CRO・医療機器メーカーなどからのご要望に対して「なんとかしますの解決力」をモットーに取り組ませていただいた成果です。

    今後も、ASCAはAI技術を取り入れ、次世代の医学・医薬に特化した翻訳・ライティングサービスを提供し、イノベーションを推進してまいります。

    お問い合わせ

    https://www.asca-co.com/contact/index.html

  • AIKO SciLingualでドキュメントDXしませんか?

    医学・医薬に特化したAI翻訳エンジンを搭載

    SciLingual (サイリンガル) は、医学・医薬分野に特化した翻訳のエキスパートであるASCAが、最先端のAI技術を駆使して開発したカスタマイズAI翻訳エンジンです。治験文書や医学論文などの高度な専門性を求められるドキュメントも、文書の種類に応じた適切な用語と表現を用いて翻訳します。

    日英間の翻訳はもちろん、日中(簡体字)間の翻訳にも対応。

    下記の比較はあくまでも一例ですが、単語だけではなく、医薬分野の文脈をくみ取った言い回しも実現できる、そんな翻訳エンジンが「SciLingual」です。

    SciLingual以外の翻訳エンジンも搭載

    AIKO SciLingualは「SciLingual」エンジンの他にも、Google翻訳やMicrosoft翻訳、そしてChatGPT翻訳エンジンなどを搭載しています。システム全体での合計の対応言語は36言語です。
    これによって、医薬分野の専門文書の翻訳はもちろん、あらゆる文書への翻訳の対応が可能となります。

    その他翻訳エンジン、カスタマイズエンジンも接続可能です

    自動翻訳を活かせる多機能

    AIKO SciLingualは「SciLingual」を使用した医薬分野に特化した自動翻訳取得が可能ですが、その高精度なAI翻訳の訳文を活かす機能も多数搭載しています。

    ファイル翻訳機能は8形式に対応

    OCR機能を搭載しており、スキャンPDFにも対応

    OCR機能を搭載しており、スキャンPDFにも対応
    AIKO SciLingualでは原文と同じファイル形式で翻訳ファイルを取得いただけます。(※PDFファイルの翻訳ファイルは編集ができるWord形式となります。)
    英語のプレゼン資料を作成するときなど、日本語のPowerPointを読み込ませればレイアウトを維持した状態で翻訳ファイルを取得いただけます。

    編集画面は対訳形式

    1文毎に確認・編集がしやすいUIです。

    また、翻訳結果の確認・編集についても、AIKO SciLingualではシステムの画面上で実施しやすい工夫がされています。それが「対訳ビュー」と呼ばれる画面構成です。これにより、AIKO SciLingualのシステム上での編集作業がよりスムーズに行えます。
    もちろん、対訳形式の翻訳ファイルをダウンロードすることもできますので、お好みの方法で翻訳結果を取得いただけます。

    用語・フレーズ登録機能で翻訳結果をリユース

    AIKO SciLingualには用語登録機能はもちろん、フレーズ登録機能も搭載されています。これにより、自動翻訳をそのままにせず、翻訳結果を次回以降に再利用できる言語資産を構築することが可能です。

    ユーザーの皆様の声

    AIKO SciLingualを利用しているユーザー様の声を一部ではありますが、下記記事にて紹介しています。是非ご覧ください。

    大原薬品工業株式会社様

    https://note.asca-co.com/n/nf5e8c383bdc6

    エイツーヘルスケア株式会社様

    https://note.asca-co.com/n/n55c614eb9c2e

    SMPアソシエ株式会社様

    https://note.asca-co.com/n/nedf9d20bcf3a

    無料トライアル

    下記バナーよりお申し込みください。

    お問い合わせ

    https://www.asca-co.com/contact/index.html

  • 生成AI『Claude』を活用した翻訳エンジンなどの追加【2024年秋アップデート】

    株式会社アスカコーポレーション(以下、ASCA)が提供する医学・医薬に特化したAI翻訳プラットフォーム「AIKO SciLingual」が10月6日(日)にアップデートをリリースすることになりました。

    Claude翻訳エンジンの搭載

    新しい自動翻訳エンジンとして生成AIのClaudeが追加されます。

    Claudeは、AI開発企業「Anthropic」が開発したAIアシスタントです。「Anthropic」はサンフランシスコを拠点としており、AIの安全性を重視した開発や研究が行われています。Claudeは、視覚分析やコード生成などの多様な機能に加え、翻訳にも活用できます。多くの調査で、Claudeは翻訳関連のタスクでChatGPTに匹敵する、時にはChatGPTよりも優れたパフォーマンを発揮することが報告されています。

    GPT-4o翻訳エンジンの追加

    4月のアップデートにおいてGPT-4を接続した翻訳エンジンを新たに搭載しましたが、本アップデートにて新しい翻訳エンジンとしてChatGPT-4oを搭載いたします。
    ChatGPT-4oは、一部の分野で従来のバージョンよりも翻訳の品質と翻訳の処理速度が向上します。

    Papago翻訳エンジンの追加

    Papagoは韓国NAVER社が開発した翻訳エンジンであり、韓国語の翻訳に適している汎用型の翻訳エンジンです。
    13言語に対応します。

    ヤラク翻訳エンジンの追加

    ヤラク翻訳エンジンはAIKO SciLingualのOEM提供元である八楽株式会社が開発した登録されたマイフレーズ集を基に学習する翻訳エンジンです。
    日本語と英語に対応します。

    その他アップデート

    その他、ユーザーインターフェースの改良などアップデート内容の詳細については是非お問い合わせください。

    https://www.asca-co.com/contact/index.html

    無料トライアル

  • Science Update 20 September, 2024

    サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します

    Artificial kinetochore beads establish a biorientation-like state in the spindle
    紡錘体において両方向性状態を確立する人工動原体ビーズの開発

    SCIENCE 20 September, 2024, Vol 385, Issue 6715

    細胞分裂において染色体が分配されるためには、動原体が紡錘体の両極から伸びた微小管と正しく接続した状態(両方向性)を確立する必要があります。今回の研究では、細胞内で両方向性と同様な状態を確立する機能を有した人工動原体ビーズの開発に成功しました。

    理化学研究所 生命機能科学研究センター 染色体分配研究チーム
    北島 智也

    https://www.science.org/doi/10.1126/science.adn5428

  • 今年もイグ・ノーベル賞は日本人、それもCaféで登壇してくださった武部先生!

    ノーベル賞のパロディーで、ユニークな研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の受賞者が発表され、ブタなどの動物に「お尻から呼吸する能力があることを発見した」として、東京医科歯科大学と大阪大学で教授を務める武部貴則先生らの研究チームが「生理学賞」を受賞。日本人の受賞は18年連続だそう。

    https://improbable.com/ig/archive/2024-ceremony/

    研究チームは、肺による呼吸が難しくなったブタなどの動物の腸に、高い濃度の酸素を含んだ特殊な液体をお尻から送り込む実験を行った結果、どの動物も血液中の酸素が大幅に増え、ブタでは一定の条件のもとで、呼吸不全の症状が改善することが確認できたという。
    今後、人工呼吸器の使用が難しい患者さんへの治療につながるかもしれない素晴らしい“未来を変える”研究成果である。

    きっかけはドジョウだという。ドジョウは酸素が少ない環境ではえらだけでなく腸でも呼吸できる。それなら哺乳類でも腸から酸素を吸収できるものがいるのではないかと考えたそうである。

    イグ・ノーベル賞の哲学は『人を笑わせ、考えさせる研究』である。くすっと笑わせるだけでなく、誰もが思いつかなった発想が新しい発見につながる。毎年1万件以上の推薦が舞い込むらしいが、今回の研究は選ばれるにふさわしい。

    この武部先生は、2020年5月、コロナ禍で始めた第1回Science Caféで登壇くださった先生である。再生医療の研究されていた武部先生の「オルガノイド(ミニ臓器)のデザイン体系」についてのReview論文がScience2019年に掲載され、その内容についてのCaféである。「オルガノイドとは、人為的に創出されたヒト器官に近い構造や機能を持ち合わせた三次元組織体であり、将来的にこの技術は、疾患・創薬・移植研究等への応用を拓く革新技術となることが期待されている」と。このCaféのタイトルは、「セレンディピティ」と「ぶれ」と「ずれ」。医学的発見は予期せぬ偶然(セレンディピティ)としてもたらされることが多いと聞き、研究に興味が湧いて今に至っている。「ぶれ」と「ずれ」の概念の重要性、迷ったらより困難な道へ、一歩踏み出してみる、そんなメッセージを発信いただいた。
    Café第一号に躊躇なくお引き受け下さった。
    そんな先生だからこその今回の受賞である。

    https://www.asca-co.com/blog/science/entry20200518154017.html

    また、「Scienceに載った日本人研究者2019」にも論文の紹介とコラム記事を書いてくださっている。

    https://www.asca-co.com/company/pdf_japanese_scientists/Science_2019.pdf

    /assets/n67f18cb34e67_cfd1d4bbee3e67b637716c44791706bd.pdf

    48~49頁を確認してほしい。

    その他、外国人研究者として素晴らしい賞を受賞され、今年の2月にScienceのSponsored Featureに紹介されている。

    Celebrating the immigrant scientist: Meet the 2024 Vilcek Foundation Prize winners

    https://www.science.org/content/article/celebrating-immigrant-scientist-meet-2024-vilcek-foundation-prize-winners

    3月には「臓器移植への可能性が高まるオルガノイドにつぃて」として武部 貴則先生へのインタビュー記事がScienceのSponsored Featureに掲載。
    Organoids: Today’s research tool, tomorrow’s organ transplant solution

    https://www.science.org/content/article/organoids-todays-research-tool-tomorrows-organ-transplant-solution

    武部先生の専門は「再生医学」である。26歳でiPS細胞から肝臓の機能を持つ細胞のかたまりを作ることに初めて成功し、その後も画期的成果を相次ぎ発表されている。
    今後の先生の活躍に目が離せない。

  • ASCA Academyライティング講座の紹介ページが新しくなりました!

    今期からスタートしたeラーニングで学ぶASCA Academyライティング講座。第一弾の「論文コース」全16回は、8月末までにすべての動画がそろい配信しております。

    そこで、まだ視聴されたことのない方や、「ASCA Academyライティング
    講座って何?」という方へ、どのような講座なのかをご紹介する
    ページが新しくなりました。

    この機会に紹介ページをご覧いただき、講座を体験してみませんか?
    論文コースの第1回は無料視聴、第2回から第16回までスタートから3分まではお試しで視聴いただけます。

    ASCA Academyライティング講座の紹介ページはこちらから

    是非、ご自分のペースで学習できる、ASCA Academy ライティング講座を皆さまのスキル向上にお役立てください。


    <お問い合わせ>

    ASCA Academyライティング講座 事務局
    asca_academy@asca-co.com

  • 【終了しました】第44回 Science Cafe ネプリライシン活性制御メカニズムに基づくアルツハイマー病予防法へのアプローチ ―ドーパミンによるアミロイドβ分解機構の発見―

    Science Cafeの概要

    Science Café はScienceまたは姉妹誌に研究論文等投稿が掲載された日本研究者の方にZoom Webinarによるライブ配信にて講演して頂くイベントです。

    研究内容の解説に加え、研究にまつわるエピソード、社会に与える影響や提言を交えてお話して頂きます。Q&Aセッションも設けております。参加は無料です。

    日  時:2024年10月15日(火)14:00~14:40(予定)
    演  題:ネプリライシン活性制御メカニズムに基づくアルツハイマー病予防法へのアプローチ  ― ドーパミンによるアミロイドβ分解機構の発見 ―
    演  者:綿村 直人先生
    理化学研究所 脳神経科学研究センター 神経老化制御研究チーム 客員研究員
    University College London​, UK Dementia Research Institute, Research Fellow

    概要:アルツハイマー病はアミロイドβの蓄積によって引き起こされる神経変性疾患の一つである。これまでに、我々はアミロイドβの分解機構について研究を進め、ネプリライシンが、脳内の主要な分解酵素であることを同定した。最近、ドーパミンがネプリライシンの活性・発現制御に関与していることを明らかにし、パーキンソン病治療薬として用いられているレボドパがアルツハイマー病の予防に有用であることが示唆された。本講演では、ネプリライシンの発見から脳内の活性制御メカニズムまで幅広く概説し、今後のアルツハイマー病予防・治療薬の開発を展望したい。

    掲載号:The dopaminergic system promotes neprilysin-mediated degradation of amyloid-β in the brain | Science Signaling
    Science Signaling 2024年8月6日号
    Science Signaling 6 Aug 2024 Vol 17, Issue 848 
    DOI: 10.1126/scisignal.adk1822


    Sponsored by:Noster株式会社

    Science Cafeのお申込み

    以下のURLよりお申込みください。
    https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_KINDIm-ERG2B-UEZTU1wKw

    ご登録いただく際、名、姓の順での記載となっておりますのでご注意下さい。また、確認メールにおいて敬称が省略される場合がありますことを予めご了承ください。
    定員になり次第、締め切りよりも前に締め切る場合がございますので、予めご了承ください。
    ご登録後、確認メールが届いたことをご自身にてご確認下さい。届いていない場合、メールアドレスおよび迷惑フォルダーなどをご確認下さい。ご不明点などございましたら以下メールアドレスにご連絡下さい。

    お問合せ先:Science Japan Office/株式会社アスカコーポレーション
    担当:ランベッリ律恵 E-mail: science_cafe_japan@asca-co.com


    Science Update

    サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します。

    https://note.asca-co.com/m/m33eda82c3a71


    Science Japan Office

    Science Japan Officeからのお知らせを掲載します。

    https://note.asca-co.com/m/m078ac111911e